ITパスポート試験 令和6年度分 解説
問5 ベンチャーキャピタルに関する記述として, 最も適切なものはどれか。
ア 新しい技術の獲得や, 規模の経済性の追求などを目的に、他の企業と共同出資会社を設立する手法
イ 株式売却による利益獲得などを目的に、 新しい製品やサービスを武器に市場に参入しようとする企業に対して出資などを行う企業
ウ 新サービスや技術革新などの創出を目的に、国や学術機関, 他の企業など外部の組織と共創関係を結び, 積極的に技術や資源を交換し、自社に取り込む手法
エ 特定された課題の解決を目的に、 一定の期間を定めて企業内に立ち上げられ,構成員を関連部門から招集し, 目的が達成された時点で解散する組織
解説
この問題は、ベンチャーキャピタル（VC）について正しく説明している選択肢を選ぶものです。各選択肢を詳しく見ていきましょう。
- ア: 他の企業と共同で出資して新会社を設立する手法は、ジョイントベンチャー（合弁事業）と呼ばれます。これは、新しい技術の獲得や規模の経済の追求を目的としており、ベンチャーキャピタルとは異なります。
- イ: 新しい製品やサービスで市場に参入しようとする企業（スタートアップなど）に対して出資を行い、将来的な株式売却による利益を目的とする企業。これはまさにベンチャーキャピタルの説明です。ベンチャーキャピタルは高リスク・高リターンの投資を行い、成長が期待される企業を支援します。
- ウ: 外部の組織と協力して技術や資源を交換し、新しいサービスや技術革新を生み出す手法は、オープンイノベーションと呼ばれます。これは企業間の協力関係を重視したイノベーションの手法で、ベンチャーキャピタルとは直接関係ありません。
- エ: 特定の課題解決を目的に、期間限定で組織されるチームは、プロジェクトチームやタスクフォースと呼ばれます。これもベンチャーキャピタルの説明ではありません。
結論
最も適切な選択肢は イ です。